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何とかが何とかしない限り、元本は絶対に保証されますと言はれ」(「」は原文をそのまま抜粋)、契約した。
後日、F生命保険から「ご契約状況のお知らせ」なる書類が届き、A氏は初めて生命保険会社と契約したことを知る。 氏は、生命保険と一切かかわりを持たないと自らの作品の中で公言していることから、結局その保険契約を解約したのだが、そこで氏を驚かせたのが解約手数料だ。
妻が払った金額は2000万円ほどであったとのことであるが、取られた解約手数料は200万円以上だった。 なんと、率にして10%を超えている。
あ氏は、E銀行の駅前支店に箇条書の質問書を提出した。 これに対して銀行側は、「文書でお答へすることは出来ませんしコミッション(手数料)の比率も公表出来ませんが、その他の点について、あらためて詳細御説明したい」として、後日、自宅を訪れたとのこと。
この表現から判断する限り、銀行側に説明義務・説明責任の観念はかけらもなかったと言ってよいだろう。 その時になって、初めてA氏は妻が契約した商品が「変額個人年金保険」であったことを知る。

A氏からすれば、「此の名称からして何だかよく分らない」。 結局、解約手数料がなぜ10%を超える率になるのか、説明はなかったそうだ。
独立行政法人国民生活センターには消費者からの金融商品取引に関する苦情がかなり多く寄せられている。 1990年代初頭にはすでに述べたワラントや変額保険、90年代後半にはEB(他社株転換社債)やデリバティブ(金融派生商品)、2000年以降では投資信託や変額個人年金保険、仕組み預金など、多岐にわたる金融商品について苦情が頻繁に寄せられている。
問題は、なぜ金融商品に関する取引被害が引きも切らずに頻繁に起こるのか、ということだ。 金融被害発生の背景には、多くの要因が複雑に絡み合っている。
その中には、日本独特ともいえる要因が存在するようだ。 続発する金融被害の背景には、進展する金融自由化に金融機関の説明意識や倫理観が追いついていかなかったことが直接的な要因として存在するのではないか。
これまで見てきたように、1990年代に訴訟が頻繁に起こされたのが、ワラントや変額保険であった。 実はワラント(86年に発行認可)も変額保険(87年に商品として販売認可)も、1980年代後半に販売することが認められている。

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